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CADで図面を描く場合、マウス操作、及び、各コマンドのパラメータ入力等を行いますが、座標値をマウスで指定するのではなく、数値入力で行いたい場合もあります。特に機械系CADでは、原点を指定して、そこから縦・横の距離数値入力で図形を作図するという事がよく行われています。
Autodesk社のAutoCADでは、画面下部に表示されるコマンドウインドウ(コマンドライン)で作図命令と一緒に座標値入力等を行う事が出来るようになっています。将来、コマンドマクロやコマンドスクリプトを実現したいのであれば、コマンド(作図等の命令)+パラメータの指定を行ったらそれを受け付けて命令を実行する、その結果、作図命令を沢山出す事によって自動的にいろんな作図を行う事が出来たり、図形編集命令を用意する事によって、いろんな加工・変形などを実現出来るようになったり、と、「夢」はいろいろ出てくると思いますが、そこまでいきなり到達するのは難しいですが、そのためにもCADには色々な「受け口」を用意しておくのは大切になってきます。
私が昔作ったDOS版のCAD(らしきソフト)では、マウスでの座標指定時に、スペースキーを押すと座標入力状態になり、"X座標,Y座標"の入力を行うようにしていました。また、ボタンを押せば座標入力モードになる、というのもアリでしょうし、画面右側に、常に座標入力を出来る状態にしておく、というのもアリでしょう。その他、マウスを特殊操作するとか、何かのキーを押したら等、様々な方法が考えられます。ここでは、画面右側に座標入力欄を用意する事にします。
画面右側にある「マウスで〜」の3つのボタンを外します。メニューにも既に用意してありますし、マウス操作で拡大縮小も出来ますのでもう必要はないでしょう。必要であれば将来ツールバーを用意する、という事でもいいでしょう。空いた場所に数値入力欄を追加します。
座標数値入力は、以下の設定状態に依存するようにプログラミングを行います。
・相対座標系の
座標軸 (XY/YX)
原点 (どこを(0,0)とするか?)
(「任意」の際、用紙寸法の絶対座標値で指定)
傾き角度
作図単位
・グリッドの
用紙寸法 か 実寸法 か
(入力した寸法値が用紙寸法(レイヤ尺度に依存しない値)
又は実寸法(尺度によって画面表示・印刷状態が変化する)
のどちらで入力するかを指定)
用紙寸法時には「用X」「用Y」、実寸法時には「実X」「実Y」と表示するようにしておきます。また、作図単位を表示することにします。なお、作図単位に「in/ft/yd/rd/ch/fur/mi」及び「毛/厘/分/寸/尺/丈/間/町/里」を指定した場合には、必ず、「5ft 1in」や「6尺 3寸」のように、数値の後に単位を入力して下さい。単位を入力しないと「0」入力となります。数値入力欄では、Enterキーを押すと次の欄に移動するようにして、右の「』」ボタンを押すと、座標決定(マウスをクリックしたのと同じ)になる事とします。
なお、数値入力欄で、[←][→][↑][↓]キーは使えません。このキーを押すと、画面移動を行うようにプログラミングしてあるからです。
マウス指定をして作図等を行うのに、手続き MouseClick() を用意してそこで集中的にいろいろな処理を行っています。座標数値入力を行った後、この MouseClick() を呼び出し、その際に、座標数値入力を行ったよ、という印を与えて、もし、座標数値入力をしたら、数値入力欄を見て、そこで入力した値を利用するようにプログラミングします。
それではここまでのプログラムです。
【サンプルプログラムのソース】
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