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【Jw_cad 外部変形】範囲選択(1)
今回は範囲選択について考えてみます。範囲選択は主に、既に作図されている線・円などの要素データを取得して、要素データ情報を見たり、その要素データ情報を元に新しい図を作図したり、その要素データを変更したりするのに利用されます。
 
Jw_cad 外部変形アプリケーションでの範囲選択のデータ選択方式には、以下のような種類があるようです。
「REM #h0」データ選択をしない、線・円・点・文字のデータ書き出し無し

「REM #h1」範囲内のデータのみを選択

「REM #h2」範囲内データ・範囲内外に跨る線データを選択

「REM #h3」範囲内の「文字」データのみを選択

「REM #h4」データ選択をしない、読取可能データ全て書き出し

「REM #h5」選択範囲に跨るデータを選択(曲線は全線選択)(未対応) 範囲選択の終点指示のときの(LL)(RR)で使用(曲線不可)

これに付随して
「REM #hc」 REM #hc****
と記述するとコメント****を表示する
1行のみ、必ず「#h*」の後に続けて記述
「#h0」の場合は記述してはならない

「REM #hp」 範囲選択データの基準点を用紙左下に設定
指定しない場合は用紙中央
※指示点「REM #0」を指定している場合はその指示点が基準点(0,0)となる

「REM #g0」
又は 無指定
レイヤグループの選択
書込みレイヤグループのみ選択する

「REM #g1」 レイヤグループの選択
全てのレイヤグループを選択する

「REM #ht」 ブロック、曲線、寸法図形、ソリッドの消去と書出しをしない設定(読込みデータ「hd」選択データの削除への指示)
 REM #ht1 ・・・ ブロックを消去しない
 REM #ht10 ・・・ ブロックの消去と書き出しをしない
 REM #ht2 ・・・ 曲線を消去しない
 REM #ht20 ・・・ 曲線の消去と書き出しをしない
 REM #ht3 ・・・ 寸法図形を消去しない
 REM #ht30 ・・・ 寸法図形の消去と書き出しをしない
 REM #ht4 ・・・ ソリッドを消去しない
 REM #ht40 ・・・ ソリッドの消去と書き出しをしない

という設定があります。
 
それでは1つずつ確認してみます。
範囲選択0・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h0
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
名前を付けて保存を行い、Jw_cad を起動。「Aマンション平面例.jww」を開きます。メニュー→その他→外部変形

「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択0・メモ帳起動.bat」を指定

範囲選択は無くコマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。
hq
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1 0.5 0.333333 0.25 0.2
hzs 420 297
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn 0 0 0 0
lg0
ly9
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#
「REM #h0」の場合、範囲選択も行わず、データの書き出しも行われません。
 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h1
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択1・メモ帳起動.bat」を指定

「範囲選択の始点をマウス(L)で、連続線をマウス(R)で指示してください。」と表示されますので範囲選択の始点を指示します。

「範囲選択の終点を指示してください。(L)文字を除く (R)文字を含む (LL)(RR)範囲枠交差線選択」と表示されますので範囲選択の終点を指示します。

選択した部分が選択色で表示されます。(下記は終点指示で右クリックし文字も選択している状態)[選択確定]ボタンをクリックします。

コマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。
hq
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1 0.5 0.333333 0.25 0.2
hzs 420 297
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn -6827.74707046296 -9556.95452213511 6872.09979018022 3756.98115933502
lg0
ly9
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#
ly1
737.016601766902 -754.620444734851 737.016601766902 -1854.62044473485
ly0
lc1
lt5
-1812.9833982331 -1929.62044473485 2187.0166017669 -1929.62044473485
-6062.9833982331 3070.37955526515 -6062.9833982331 2070.37955526515
ly1
lc2
lt1
-6112.9833982331 2995.37955526515 -6112.9833982331 2020.37955526515
-5962.9833982331 3145.37955526515 -5962.9833982331 2170.37955526515
ly3
・・・・(以下省略)
選択した要素データが書き出されている事が分かります。Jw_cad での通常の[範囲選択]コマンド同等の機能であるようです(最初の[前範囲][全選択]はありませんし標準状態では書込みレイヤグループのみとなっていますが)
 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h2
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択2・メモ帳起動.bat」を指定

「始点を指示してください (L)free (R)Read 【切取り選択】」と表示されますので範囲選択の始点を指示します。

「終点を指示してください (L)free (R)Read 【切取り選択】」と表示されますので範囲選択の終点を指示します。

選択した部分が選択色で表示されます。#h1とは異なり、選択した範囲の四角に引っかかっている要素データも選択されます。#1では終点右クリックで文字も含む、となっていましたが、こちらではそのような区別はなく文字も選択されます。[選択確定]ボタンをクリックします。

コマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。
hq
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1 0.5 0.333333 0.25 0.2
hzs 420 297
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn -6143.32094991363 -9371.14038756 6141.51825376172 5550.7585404645
lg0
ly9
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#
ly1
520.983304245794 -491.62407432513 520.983304245794 -1591.62407432513
ly0
lc1
lt5
-2029.01669575421 -1666.62407432513 1970.98330424579 -1666.62407432513
-2029.01669575421 4639.63849390239 -2029.01669575421 -5431.03085398615
1970.98330424579 4639.63849390239 1970.98330424579 -5431.03085398615
5670.98330424579 4639.63849390239 5670.98330424579 -5431.03085398615
-10793.4234754152 -4066.62407432513 10562.5087279746 -4066.62407432513
-10793.4234754152 3333.37592567487 10562.5087279746 3333.37592567487
・・・・(以下省略)
選択した要素データが書き出されている事が分かります。Jw_cad での通常の[範囲選択]コマンドで「□切取り選択」にチェックを入れた状態同等の機能であるようです。
 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h3
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択3・メモ帳起動.bat」を指定

「【文字】範囲選択の始点をマウスで指示してください。」と表示されますので範囲選択の始点を指示します。

「【文字】範囲選択の終点を指示して下さい。」と表示されますので範囲選択の終点を指示します。

選択した範囲内の文字データが選択色で表示されます。[選択確定]ボタンをクリックします。

コマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。
hq
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1 0.5 0.333333 0.25 0.2
hzs 420 297
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn -6263.18146948147 -8725.75797833871 6664.84303281562 5552.95565106405
lg0
ly9
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#
ly6
cn3
ch -4141.87591594567 -2403.09780398929 650 0 "洋室
ch -5383.83677102029 -877.235405619616 1200 0 "クローゼット
ch -4709.63866882741 151.834583978533 650 0 "浴室
ch -4780.60901293763 1837.38025659619 650 0 "脱衣
ch -4953.18315266208 1535.75629412777 1000 0 "化粧室
・・・・(以下省略)
選択した文字データが書き出されている事が分かります。Jw_cad での文字コマンド内の[範囲選択]を行った状態と同等の機能であるようです。
 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h4
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択4・メモ帳起動.bat」を指定

範囲選択は無くコマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。
hq
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1 0.5 0.333333 0.25 0.2
hzs 420 297
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn -7718.22358346095 -8824.50229709035 3537.5191424196 6097.39663093415
lg0
ly9
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#
ly1
-1439.83050847458 312.288135593219 -1439.83050847458 -787.711864406781
ly0
lc1
lt5
-3989.83050847458 -862.711864406781 10.1694915254228 -862.711864406781
ly4
lc2
lt2
-11314.8305084746 -112.711864406779 -10864.8305084746 587.288135593221
-10864.8305084746 -112.711864406779 -11314.8305084746 -112.711864406779
-11314.8305084746 -112.711864406779 -11314.8305084746 587.288135593221
-11314.8305084746 587.288135593221 -10864.8305084746 587.288135593221
・・・・(以下省略)
「REM #h4」の場合、範囲選択を行わず、読取可能な全てのデータの書き出しが行われるようです。非表示レイヤ・表示のみレイヤのデータは書き出されません。プロテクトレイヤのデータは書き出されるようです。
 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h5
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択5・メモ帳起動.bat」を指定
・・・
を行ってみましたが「#h1」と動作は同じようです。現在のバージョンではまだ実装されていないのかもしれません(「(未対応)」と書かれているのはそういう意味でしょうか)。
 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択1a・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h1
REM #hc範囲選択の動作テストです
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択1a・メモ帳起動.bat」を指定

画面上に一時的なコメントメッセージ「範囲選択の動作テストです」(バッチファイルで記述した内容)が表示された状態で、「範囲選択の始点をマウス(L)で、連続線をマウス(R)で指示してください。」と表示されます。

 
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択1b・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h1
REM #hc範囲選択の動作テストです
REM #hp
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択1b・メモ帳起動.bat」を指定し、範囲の始点・終点を指定します。コマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。
hq
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1 0.5 0.333333 0.25 0.2
hzs 420 297
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn 12802.8807812553 6245.98902093557 25349.2066598496 21274.7430145458
lg0
ly0
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#
ly1
19560.1694915254 15162.2881355932 19560.1694915254 14062.2881355932
ly0
lc1
lt5
17010.1694915254 13987.2881355932 21010.1694915254 13987.2881355932
17010.1694915254 20293.5507038207 17010.1694915254 10222.8813559322
21010.1694915254 20293.5507038207 21010.1694915254 10222.8813559322
24710.1694915254 20293.5507038207 24710.1694915254 10222.8813559322
ly1
lc2
lt1
12860.1694915254 19062.2881355932 12860.1694915254 18087.2881355932
ly3
lt2
・・・・(以下省略)
「REM #hp」を指定すると各座標値の基準点(原点(0,0))は用紙左下点となりますので、用紙内にある座標値は全て正の値で書き出されます。用紙範囲外に作図していない場合に座標値でマイナス値を扱いたくない場合や、用紙左下点を基準に作図したいというような場合には有効利用出来るかもしれません。
 
 
さて、Jw_cad 標準添付の「Aマンション平面例.jww」はレイヤグループ[0]に全ておさまっていますので気付かないかもしれませんが、標準状態では、書込みレイヤグループ(現在のレイヤグループ)の要素データしか選択されません。例えば、Jw_cad 標準添付の「Test6.jww」を開き、レイヤグループのツールバーの[All]を右クリックして全てのレイヤグループを編集可能状態とし、上記で作成した外部変形を動かしてみて下さい。選択されない部分が数多く見られます。これは、標準状態では書込みレイヤグループ内の要素データしか選択されないようになっているからですので、選択したい場合は、
「REM #g1」 レイヤグループの選択
全てのレイヤグループを選択する
の設定を行うようにします。
 
次に、バッチファイルを書き換えて名前を付けて保存を行います。
範囲選択1c・メモ帳起動.bat
REM 範囲選択してメモ帳を起動しJWC_TEMP.TXTを開く
REM #jww
REM #cd
REM #zs
REM #h1
REM #hc範囲選択の動作テストです
REM #g1
REM #e
start /w notepad JWC_TEMP.TXT
メニュー→その他→外部変形
「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「範囲選択1c・メモ帳起動.bat」を指定し、範囲の始点・終点を指定します。他のレイヤグループの要素データが選択される事が分かると思います。



以前の「範囲選択1・メモ帳起動.bat」であれば

のように書込みレイヤグループ以外の要素データは選択されません。図面内の全ての要素データを一括して一挙に変更したいというような場合には「REM #g1」の指定を行うと良いでしょう。逆に、レイヤグループ別に図面を管理している場合には、一括して一挙に変更したくない、という場合も多いですので、そういう場合には、無指定又は「REM #g0」を指定をすると良いでしょう。
 
 
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