|
ファイル名
ファイル名は
(8文字以下の名前).(3文字以下の拡張子)
で表されます。拡張子は、このファイルがどういう内容のものかを表すものです。ファイル名には、英字(大文字・小文字は区別されません)・数字・カタカナ・記号($&#%'()-@_^{}~!)、全角文字、が使えますが、予約ファイル名(AUX,CON,PRN,NUL,CLOCK)は使えません。拡張子は省略可能です。
ドライブ名
ディスクのドライブ名は、A,B,C,と割り当てられます。コマンドライン(コマンドを入力出来る状態)では、
A>
のように表示されます。「B:」(改行)とすれば、Bドライブの内容を見れるようになります。
固定ディスクがある場合、NEC PC-9800シリーズの場合には、Aドライブは固定ディスクのドライブになりますが、PC/AT等のMS-DOS/PC-DOSの場合には、A・BドライブはFDDに割り当てられ、Cドライブが固定ディスクのドライブとなります。
ディレクトリ
MS-DOSでは、UNIXのようなディレクトリが使えます。但し、ディレクトリ名は、ファイル名と同じ制約があります。MS-DOSでは、「/」ではなく「\」を使い、”ログイン”の概念はありませんのでホームディレクトリというものはなく、パスも、MS-DOSではドライブ名を含むので「A:\PICTURE\ICON\BTN\HOME1.GIF」のようになります。
ワイルドカード
ファイル一覧等を見たい時に、ワイルドカード(どんな文字でもok)を使う事が出来ます。「?」は、任意の1文字、「*」は、その位置以降にある任意の文字、になります。
コマンドのオプション
UNIXでは、コマンドのオプションは「-l」のように文字「-」を使い、複数のオプションを指定する場合には「-lF」のように続けて記述します。
MS-DOSでは一般的に、「/P」のように文字「/」を使い、複数のオプションを指定する場合には、「/P /W」のように1つずつ空白で区切って記述します。
内部コマンド(下記はPC-9800/MS-DOS 5.0A)
BREAKコマンド
[CTRL]+[C]又は[STOP]キーによるプログラム中断指定を行います。
【書式】BREAK ON :中断チェックを行う
BREAK OFF :コンソール/プリンタ時のみ中断チェック
CHDIR(CD)コマンド
現在のディレクトリ(カレントディレクトリ)を、他の任意のディレクトリに変更します。何も指定しなければ、カレントディレクトリ名を表示します。「CHDIR」の代わりに「CD」と省略して入力する事が出来ます。
【書式】CHDIR [<x:>][<パス名>]
CHDIR .. :親ディレクトリに変更
CHDIR :カレントディレクトリ名を表示
CLSコマンド
画面を消去します。
【書式】CLS
COPYコマンド
ファイル単位またはディレクトリ単位(ワイルドカード使用)で任意のファイルをコピーします。コピー先を省略すると、カレントディレクトリ内にコピーされます。また、複数のファイルを連結してコピーする事も出来ます。
【書式】COPY <コピー元> [<コピー先>]
COPY <ファイル名1>+<ファイル名2>+・・・ <コピー先>
:ファイル名1・ファイル名2・・・を
1つのファイルとして連結コピーされます。
COPY CON TEST.TXT
:コンソール入力(キーボード入力)した内容を
ファイル「TEST.TXT」としてコピー(保存)
COPY TEST.TXT PRN
:ファイル「TEST.TXT」を
PRNデバイス(通常はプリンタ)へコピー(印字)
COPY TEST.TXT AUX (PC-9800の場合,COPYAを使う)
:ファイル「TEST.TXT」を
AUXデバイス(通常はRS-232C接続された相手)
へコピー(ファイル転送)
COPY AUX TEST.TXT (PC-9800の場合,COPYAを使う)
:AUXデバイス(通常はRS-232C接続された相手)
から送られてきた内容を受け取り、
ファイル「TEST.TXT」としてコピー(保存)
※オプションスイッチ
送り側に
/A を付ける:アスキーテキストモードとして処理
/B を付ける:バイナリモードとして処理
受け側に
/A を付ける:EOFを書き込む
/B を付ける:EOFを書き込まない
/V を付ける:コピー後、ベリファイを行う
CTTYコマンド
コマンドを入出力するデバイスを変更します。
既定値は「CON」となっています。
【書式】CTTY <デバイス名>
DATEコマンド
日付の表示、及び、設定を行います。
【書式】DATE
DATE <yy>-<mm>-<dd>
【例】DATE
現在の日付は <yy>-<mm>-<dd>(曜日)です.
日付を入力してください(年-月-日): |
と表示されますので、「01-08-20」のように入力します。
【例】DATE 01-08-31 :日付を2001年8月31日にします。
DEL(ERASE)コマンド
指定したファイルを削除します。「DEL」の代わりに「ERASE」と入力する事が出来ます。ワイルドカード使用可能。
【書式】DEL [<x:>]<パス名>
:指定したディレクトリ下の全ファイルを削除
DEL [<x:>][<パス名>]<ファイル名>
:指定したファイルを削除
※オプションスイッチ
/P :削除する前に確認を求めてきます。
DIRコマンド
現在のドライブ/ディレクトリ内にある、ファイル名の一覧を表示します。ワイルドカード使用可能。
【書式】DIR [<x:>][<パス名>][<ファイル名>]
※オプションスイッチ
/P :1画面分を表示すると一時停止します。
/W :ファイル名だけを1行に5個ずつ表示します。
/A:<属性> :指定した<属性>のファイル又はディレクトリ
だけを表示します。
H:不可視ファイル -H:不可視ファイル以外
S:システムファイル -S:システムファイル以外
D:ディレクトリ -D:ディレクトリ以外
A:アーカイブ属性付 -A:アーカイブ属性無し
R:読込専用属性付き -R:読込専用属性無し
/O:<ソート順> :指定した<ソート順>でディレクトリ内容
を表示します。
N:アルファベット順 -A:逆順
E:拡張子アルファベット順 -E:逆順
D:日付の古いものから -D:新しいものから
S:サイズの小さいものから -S:大きいものから
G:ディレクトリ名を先に -G:ファイル名を先
/S :サブディレクトリの内容も表示
/B :1行に1個ずつファイル名だけを表示
/L :小文字で表示
EXITコマンド
子プロセスとして起動されたCOMMAND.COMから親プロセスに戻ります。
【書式】EXIT
LOADHIGH(LH)コマンド
UMBメモリにプログラムをロードします。「LOADHIGH」の代わりに「LH」と省略して入力する事が出来ます。
【書式】LOADHIGH [<x:>][<パス名>]<ファイル名>[パラメータ]
MKDIR(MD)コマンド
新しいディレクトリを作成します。「MKDIR」の代わりに「MD」と省略して入力する事が出来ます。
【書式】MKDIR [<x:>]<パス名>
PATHコマンド
外部コマンドを探すディレクトリを設定/表示します。
【書式】PATH [<x:>]<パス名>[;[<x:>]<パス名>…]:パス設定
PATH :現在のコマンド検索パスを表示
PATH ; :コマンド検索パスを解除
PROMPTコマンド
MS-DOSコマンドプロンプトを変更します。
【書式】PROMPT [<プロンプトテキスト>]
※プロンプトテキストの指定文字(複数指定可)
任意の英数字や漢字
$T :現在の時刻
$D :現在の日付
$P :カレントドライブとカレントディレクトリ
$V :バージョン番号
$N :カレントドライブ
$G :文字">"
$L :文字"<"
$B :文字"|"
$$ :文字"$"
$Q :文字"="
$_ :改行
$H :バックスペース
$E :エスケープコード(ASCIIコードの1BH)
RENAME(REN)コマンド
指定したファイルの名前を変更します。「RENAME」の代わりに「REN」と省略して入力する事が出来ます。ワイルドカード使用可能。ファイル名2にワイルドカードを使うと、ファイル名1のその位置の文字が変わらない事を指示します。
ディレクトリ名の変更は出来ません。ディレクトリ名の変更を行う場合には、外部コマンド「RENDIR」を使います。
【書式】RENAME [<x:>][<パス名>]<ファイル名1> <ファイル名2>
RMDIR(RD)コマンド
指定したサブディレクトリを削除します。「RMDIR」の代わりに「RD」と省略して入力する事が出来ます。
サブディレクトリが空でない場合は削除出来ません。また、カレントディレクトリは削除出来ませんので親ディレクトリに移動してから削除して下さい。
【書式】RMDIR [<x:>]<パス名>
SETコマンド
環境変数を設定、表示、又は削除します。
環境変数とは、バッチファイルやプログラムから参照出来るようCOMMAND.COMが確保する特別なメモリ領域に置く変数の事です。
【書式】SET :現在設定されている環境変数を全て表示
SET <環境変数名>=<文字列> :環境変数を設定
SET <環境変数名>= :環境変数を削除
※特別な環境変数
「PATH」:外部コマンド検索パス(半角118文字まで)
「PROMPT」:現在のプロンプトテキスト
「COMSPEC」:COMMAND.COMを再ロードする時のパス名
TIMEコマンド
時刻の表示、及び、設定を行います。
【書式】TIME
TIME <hh>:<mm>:<ss>
【例】TIME
現在の時刻は <hh>:<mm>:<ss>.<cc>です.
時刻を入力してください: |
と表示されますので、「10-30-20」のように入力します。
【例】TIME 10-30-20 :時刻を10時30分20秒にします。
TYPEコマンド
指定したファイル(ASCIIテキスト)の内容を表示します。
【書式】TYPE [<x:>][<パス名>]<ファイル名>
※リダイレクトを使う事も出来ます。
TYPE CON > TEST.TXT
:コンソール入力(キーボード入力)した内容を
ファイル「TEST.TXT」として出力(保存)
TYPE TEST.TXT > PRN
:ファイル「TEST.TXT」をプリンタに出力(印字)
※パイプを使う事も出来ます。
TYPE TEST.TXT | MORE
:ファイル「TEST.TXT」を1画面ずつ表示
VERコマンド
MS-DOSのバージョン番号を表示します。
【書式】VER
VERIFYコマンド
ディスクにデータを書き込む時に、ベリファイ(照合)するかどうかを設定します。ONにすると多少時間が掛かります。
【書式】VERIFY ON :ベリファイする
VERIFY OFF :ベリファイしない
VOLコマンド
ディスクのボリュームラベルを表示します。
設定は出来ません。設定をする場合には、外部コマンド FORMAT の/Vスイッチや LABELコマンドを利用します。
【書式】VOL [<x:>]
参考:NEC「MS-DOS 5.0Aユーザーズリファレンスマニュアル」 |
|
OSとは?
CP/M
UNIX
MS-DOS(1)
MS-DOS(2)
MS-DOS(3)
MS-DOS(4)
Windows |