AFsoft WebSite(エーエフソフト・ウェブサイト)
 

オペレーティング・システムについて

プログラミングについて
ホームページについて
キャドについて
電子カタログについて
書籍・雑誌
イベント
リンク集

趣味のページ
小説 2004
 
ファミ通文庫「神牌演義D リメンバー!広島」(吉岡平:著)
神牌バトル・トーナメントはいよいよ佳境へ。捕らわれた金香を助け出すため戦いに参加せざるを得なくなった主人公・土方健作とその友人・坂本リュウは、戦いの中で成長しながら強敵に立ち向かってゆく。その戦いの最中、陰謀を巡らすキャラ。その先兵が、トーナメントに干渉を・・・
前回よりはノリは良かったと思う。前巻より大分日数があいているのですっかり内容を忘れてしまっているが、まぁ、作者も忘れていたらしいから(笑)、読者が忘れていても仕方がないかもしれない。(^^;) さぁ、次巻は最終巻。どういう結末になるのかが楽しみである。
 
第31回大佛次郎賞 2004.12.23
佐伯 一麦氏「鉄塔家族」(日本経済新聞社刊)
若桑 みどり氏「クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国」(集英社刊)
 
朝日ソノラマ「金星のZ旗」(吉岡 平:著)
前作「火星の土方歳三」が朝日新聞で紹介された。すこぶる評判は良かったらしい。良きかな良きかな。で、そこで予告された次回作。主人公は、東郷平八郎、ではなく、秋山真之。
秋山真之は地球上で死んだ?あと、土方に火星=バルスームに招かれる。が、性格の不一致が原因で、火星で出会った女性・カースビアと共に金星=コスームにロケットで向かい、そこで戦いが繰り広げられる、ってな感じ? しかし、魂というか精神体のような感じで火星に行ったと思っていたのに、ロケットとか、不老血清とか、妙に物質的・肉体的だよなーで、違和感を感じた。しかしこのアキヤマってキャラも知らないので(^^;)なかなか物語に入っていけない。うーむ。あと、この作者には珍しく、現在の日本VS北朝鮮の時事ネタが入ってた。こういうのはこれまでほとんど無かったと思うんで、ほんと、珍しい。
 
電撃文庫「スターシップ・オペレーターズD」(水野良:著)
(4)を買ったのは昨年の話なので、久し振りって感じ。(^^;)
シュウ星系での激戦から約半年、補給艦「ツクヨミ」に拾ってもらえたという幸運もあり、何とか人類のいるヘンリエッタ星域インカ星系にやってくる事が出来た自由護衛艦アマテラス(惑星国家キビ・亡命政府)は、自分達を支援してくれる企業・AGI(アリマ・ジェネラル・インダストリー)が所有する軌道ドックに着岸し、何とか修理・補給を受ける事が出来るようになった。当初、AGI社員から熱烈な歓迎を受ける事になるのだが、主人公・神月シノンらは地上施設への軌道エレベータに乗るが、惑星国家ガリア軍人のきつい性格なお嬢様と同席する事になり、にらみ合う事になってしまう。惑星国家ガリアは、ヘンリエッタ星域自治連合の中心であり、各惑星国家が1隻ずつ戦闘艦を建造し(アマテラスもその1つ)残り4隻がまもなく竣工らしい。で、キングダムの戦闘艦5隻がインカ星系に向け発進をする。アマテラスを叩き潰す為である。さぁ、どうなるアマテラス!? ってな感じ。
 
講談社「飛雲城伝説」(半村 良:著)
時は尚栄三年。山菜摘み帰りの少女が、小川の近くで嬰児を見つけ、抱きあげて家へ戻る。少女の名前は、鈴女(すずめ)。幼名を「捨丸」と名付けて平和に暮らす。鈴女は美しく鋭さを持ち、稽古に励んでいた薙刀の使い手となり、捨丸もタフな少年に育ってゆくが、尚栄から享延に改元されると、不穏な空気が支配するようになってくる。領主が没して内紛が発生、から始まり、地元の飛雲城を中心に、どんどん大きな戦いへと広がってゆく。2人の兄が消息不明となり、父親も戦いで死んでしまった鈴女が、旧領主の家という事で、城主として担ぎ上げられる事になってゆく。てな具合で、歴史小説的で、ちょいヒロイックファンタジーっぽいノリで楽しめるんだが、しかし後半はザックリと内容が変ってしまう。(苦笑) この辺は、あとがきで清水義範氏(故・半村氏を師匠としてる小説家さん)がうまくまとめているように、しかもラストは「(未完)」となってて、おいおいおいー(笑)って感じなんだけど、この変わり様については、賛否両論、ありそうに思う。俺的には、物語は最初の路線でラストまで突っ走って欲しいような気はするけど、それだと「伝説シリーズ」っぽくないかもしれないし、無理に「伝説シリーズ」的にするとなると、逆に、鈴女と捨丸が神格化してしまい、最初のは何だったんだ?ってな事になるやもしれないので、ある程度は切り離す必要があったのかもしれないけれど、しかしー(笑) みたいな。
 
中央公論社「聖刻群龍伝 龍攘の刻2」(千葉 暁:著)
帝国をほぼ手中に治めつつあるサイオン。その部下である術者・≪月の女王≫こと、ヘルガ・アスタロッテは、サイオンの命令下、"蛮人王"ガイザス・ドライアーンの元に送られたが、ガイザスにどんどん惹かれていく。と同時に、サイオンから心が離れていく。
帝国から脱出してきた皇姉殿下・サクヤーは、デュマシオンとの子供をもうけており、彼女と一緒にデュマシオンの元にようやくにして辿り着いた。で、デュマシオンは、サクヤーと結婚する。民は歓迎し、サクヤーもその辺は心得ており、≪連合≫の代表たるデュマシオンは、精神的にも対外的にも強くなっていく。
それをうかがいつつ、徐々に力を付けていく"蛮人王"ガイザスは、にっくきデュマシオンを打倒すべく、策をめぐらし、いろいろ利用しつつ、そして、いよいよデュマシオンへのリベンジを開始する!
行け!頑張れ我らのガイザス・ドライアーン!!(笑)
 
幻冬舎文庫「草原の椅子」(上)(下)(宮本 輝:著)
主人公の遠間憲太郎は、カメラメーカーに勤める会社員で、局次長50歳。元は光学関係の大学院を出て、技術研究員として入社したが、しばらくして大阪支店の営業に回されてたが、何故か早い昇進をした。妻と離婚をして、息子は母親の方に行ったが、大学生の娘と一緒に暮らす彼だったが、パキスタンのフンザという町で会った老人に意味深な事を言われ、それが自分の中でどんどん大きくなっていく。大阪に来て知り合ったカメラ屋の富樫重蔵ととても仲の良い友達同士になり、ふと偶然に見掛けた陶磁器店の篠原貴志子という40歳頃の女性に恋心を抱くようになる。まるで純朴な中学生のよーな感じで。で、物語が展開していく事になるという感じなんだけど、いや、なかなか楽しかったです。遠間と富樫のやり取りは、真面目な話だったり、男女関係な話だったり、病気(糖尿病)の話だったり、カメラを扱うので、カメラや写真な話だったり、で、フンザの草原の写真をベースに、そこに椅子を置いて撮ってみたい、とか、関係のない写真だけども似たような感じの写真が、とか、漫才的な感じになったり、とか、いやマジで、電車の中で読んでいて、吹き出しそうになるのを抑えるのに苦労したんだけど(笑)、いや、良かったです。ハッピーエンド的だし。
 
作家、翻訳家 矢野 徹さん死去
 13日、大腸ガンで死去、81歳。(中略)
 戦後、海外SF作品の翻訳を手がけ、ハインライン「宇宙の戦士」など数多くの作品を紹介した。85年、チャペック賞受賞。著書に小説「カムイの剣」など。
平成16年10月14日(木)の朝日新聞朝刊
 
ハヤカワ文庫SF「新・銀河帝国興亡史B ファウンデーションの勝利」(上)(下)(デイヴィッド・ブリン:著 矢口悟:訳)
ターミナスに置くファウンデーションの準備は滞りなく着々と進み、裏では第2ファウンデーションも進行しつつ、ターミナス<時の廟>の伝言収録も終わって、全てをやり終えたハリ・セルダンは、あとは余生を静かに暮らすだけだった。しかし、混沌との戦いは終わったのか?セルダン計画は滞りなく成功に終わるのか?そしてなお、全てを知りたいと欲するのだった。R・ダニール・オリヴォーは、ガイア、ギャラクティカ、への道を探り、ハリの死ぬ間際には絶対に居合わせなければならないとドース・ヴェナビリ、そして、ロドヴィク・トレマ。そして、ふとしたことから、人生最後の冒険に旅立つ事になるハリとその一行。彼らを中心として様々な人間達・ロボット達の思惑が渦巻いて、年齢のせいで動かなくなってきた身体に舌打ちしつつも知的好奇心を少しずつ満たしていくハリ。彼はドースに会う事が出来るのか?
 
新潮文庫「血の騒ぎを聴け」(宮本 輝:著)
エッセー集。小説に対する思い、日記的なもの、著書についての話、他の作家との話、とか。なんか本当、掻き集めたって感じはする。トビラには「”最後のエッセー集”」とか書かれてますが、この本の中の話でも他の本で見たような内容は幾つかあったし、ネタ切れしてるのを無理に読みたいとは思わないし、他の作家って、知らない(その人の本を読んでない)から別にさほどの興味も無いから、あぁ、そうなんだ、って感じしか無いし、メイキング・オブ・○○○、なんて作品は、どうも、余り見たいとも思わないので、別に、最後でも別に構わないし、また出るかもしれないから、どうでもいいんだけど、読んでいる最中は、気軽に楽しめた。でも、ショートストーリーの連続みたいなものなので、当然、1本のストーリーとして楽しめるはずもなく、瞬間的に楽しめた、というだけで、後に、心の芯に残るようなものはなかった。私自身、父親とマトモに付き合ったような記憶はないので、その辺、ストーリーに入り込めないのかもしれない。
 
新潮文庫「月光の東」(宮本 輝:著)
この小説の第1人称を主人公とするのなら、まず1人目の主人公は、杉井純造。普通の会社の技術者でごく平凡なサラリーマン。彼の少年時代からの友人・加古慎二郎がパキスタンのカラチのホテルで自殺した。で、2人目の主人公である、妻の加古美須寿が杉井に会いたいと言ってくる。「塔屋よねかという女を知っているか?」塔屋よねかは、杉井の中学時代の同級生で、杉井が淡い恋心を抱いていた女の子だ。夫宛の手紙の差出人が杉井の名前になっていて、そこに、よねかの名前で「私を追いかけて。月光の東まで追いかけて」とあったらしい。杉井の結婚式の電報でも同じ台詞があって、杉井は、塔屋よねかに会いたくなる。子供の頃の単なるノスタルジーに、そこまで時間と費用を掛けるか?そんなに大した付き合いもしておらず、長い間会ってもいないのに?と思いたくなる程だが、彼の一種異様な探偵ごっこと、加古美須寿の、夫が自殺した理由を知りたい&これから子供と共に生きて行かねばならない為のケジメという切実な思い、で、2人のよねか探索が始まる。途中いろんな人物が登場し、まるでチャームの魔法を掛けて男を手玉に取るようなよねかが言う「月光の東」とは?的にストーリーが進行する。章ごとに文章の「私」がころころと変るのでそれが少しわかりにくく思う事が多かった。特に、名前を呼び捨てとかさん付けとか、フルネームとか名前だけとか、結構バラバラになってるように感じたので、なんか混乱させられた。
で、ラストは、結局杉井は単なる語り部ってだけで、実際のところ、物語の重要な所には全然絡んではいない、単なる過ぎし日々の思い出、ってな感じに落ち着いてしまった感じで、なんかガックリさせられた。例えば、自分が主人公のRPGをやってて、エンディングで、自分は単なる脇役でメインストーリーを傍観しているだけだった、っつー、ちょっとした空しさを味わった、みたいな感じ。
 
ファミ通文庫「クラウドB 雲海の救世主」(吉岡 平:著)
最終巻。キャラが傷付いて、キャラが傷付いて、ガイウスの母親とは?父親とは?戦って、更に強大な敵が現れて、、、って感じ。まぁ最終巻なのでマトメに走る分、ちょっと早すぎるんじゃ?って感じがあって、まぁそれは仕方がない事なんだけど、しかし、最初はファンタジー風に読んでいたのに、なんだ、タイラーの外伝だったのか、というのが少しガッカリだった。世界観が一変してしまう、というのが、なんだかなぁ、という感じで。
 
ハヤカワ文庫SF「新・銀河帝国興亡史A ファウンデーションと混沌」(上)(下)(グレッグ・ベア:著 矢口悟:訳)
前作「ファウンデーションの危機」の39年後。ロボット第零法則を遵守するダニールらジスカルド派と、第零法則は人間にとって良いものではないと反対するキャルヴィン派、というロボット同士の対立、と、その狭間に居るロボット、ロドヴィク・トレマ。帝国は、まだ幼さの残る皇帝クレイウスと、帝政の実権を握ろうとする、冷静なリンジ・チェンと激情的なファラド・シンターの争い、そして、特殊な能力(テレパス系)の持ち主同士の戦い、と、ハリ・セルダンとダニールの「心理歴史学」による「セルダン計画」をめぐってストーリーが展開される。
エスパー同士のやり取りが特に目立った感じがして、なんか違う作品のような気もしてしまったが、別に、テレキネッシスとか使う訳ではないのでエスパーバトル的なアニメという感じではないけれども、まぁ、第2ファウンデーションの事を考えるのならそれも仕方無いかなという気もする。でもまぁ、「興亡史」というからには、銀河帝国は一旦潰れて、新しい帝国が発生するとか、その間の混沌期とか、「銀河百科辞典(エンサイクロペディア・ギャラクティカ)」がどのように発掘され、どのように利用されていくのか、っつー物語にも期待したいんだが〜。
 
朝日ソノラマ「火星の土方歳三」(吉岡 平:著)
昨今の新選組ブームに乗ろうと発刊されたのか、しかし書かれたのは10年程前らしい。箱館で死んで、火星で生き返り、火星でも剣をたのみに戦ってゆくという、ファンタジーだかSFだか良く分からないが、『火星シリーズ』のネタを頂いているそうだが、『火星シリーズ』というのを読んでいないので良く分からない。新選組もよく知らないが、勿論NHKドラマも見ていないが、ま、武士V.S.クリーチャーというのが少々想像しにくく想像すると何だかなぁという感じもして、まぁそれなりに楽しんだけれども、やっぱり土方歳三というキャラをこういう形で使うというのが何だかなぁという気もして、いまいち物語に入っていけなかった。例えるなら、宮本武蔵がスターウォーズの主人公になるようなもの、と考えてもらうと、その奇妙さというのが分かると思う。
 
ハヤカワ文庫SF「新・銀河帝国興亡史@ ファウンデーションの危機」(上)(下)(グレゴリイ・ベンフォード:著 矢口悟:訳)
アイザック・アシモフが亡くなったため中途半端に終わってしまった「銀河帝国興亡史」だが、ジャネット・アシモフとアシモフの著作の代理人ラルフ・ヴィチナンザが続編を書かないかと打診、結局、3人で続編、というか、物語の掘り下げのような感じで、新しいシリーズがスタートされた。まぁアシモフ自身が途中で中断し、物語を戻していたりしていたけれども。そういう訳で、この作品の主人公は、心理歴史学を構築しようと真っ最中のハリ・セルダンとその妻でありパートナーであるドース。ドースは非常に人間に近いロボットな訳だが、勿論、ハリは分かってる。で、皇帝クレオンから帝国の首相候補者として指名され、同じく、首相の座を狙うラマークら等による政争に巻き込まれ、命を狙われ、心理歴史学を突き詰めたい学者のハリとしては静かに研究に没頭させて欲しい訳だが、そうも行かなくなり、いろんな経験をした後、首相となることを決意する。
 
ファミ通文庫「真・無責任艦長タイラー外伝 ラヴ アンド ウォー」(下)(吉岡 平:著)
タイラー番外編、これが最後のタイラー、だそうで、えぇ、終わりました。ちょい過去へタイムスリップして、過去を変えないようにしよう、とか、未来には生きているんだから過去に死ぬ訳がない、とか、タイムスリップしたからにはその理由があるはず、何らかの役目があるはず、とかで、ドタバタ劇を繰り広げる。内容は、イケ!イケ!ワング!悪の道をまっしぐら! そういう訳で主人公はワング・・・な訳がないか(笑)
 
幻冬舎文庫「人間の幸福」(宮本 輝:著)
主人公は、ごく普通の、中堅のタイルメーカーの営業課長をしている松野敏幸。杉の下マンションの自宅で、前日の出張の代休を取って、お酒を飲んで寝ている昼間に、マンションの裏手にある一戸建てに住む玉田麦子が何者かに殺害された。この玉田麦子とマンションの住人との間には、いろいろなトラブルがあり、警察によりマンションの住民の取り調べが始まる。敏幸にはアリバイが無く、前日に玉田麦子と言い争いをし、元々が小心的である事も手伝って、かなりの不安状態になる。しかも、このマンションには、酔った勢いでの不倫相手が引っ越してきており、妻には知られたくない、警察の調べがそこまでに至って、妻にバレると非常にまずい、という状況。で、他の住人もいろいろあって、玉田麦子との関係もいろいろある様子。そういう感じで、人々の幸福ではない姿をいろいろ書く事によって、人の幸福とは何なのか?ってのを考えさせようっつー小説。
ぐいーっと引き込むような勢いは無いけれども、ジワジワと読ませてくれる感はあるが、ちょい特異なキャラ主導的な感覚がある。キャラが面白いってのはあるが物語としてはさほど面白いとは思わなかった。が、本当に、人の幸福とは何なのだろうか?最近の俺の生活を振り返ってみたり、過去に思いをはせ、未来を想像してみたりする。そういう意味では結構考えさせられる小説だったと思う。
 
第38回吉川英治文学賞 2004.03.04
  北方謙三「楊家将」(PHP研究所)
 
第25回吉川英治文学新人賞
  伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」(東京創元社)
  垣根 涼介「ワイルド・ソウル」(幻冬舎)
 
ファミ通文庫「クラウドA 雲海の征服王」(吉岡 平:著)
ガイウス、マシウスらはバラバラになってしまい、それぞれ行動を別とするが、ステージは、都市・ウルブスから空中都市シクワットへと移る。一行は、ウルブスから追われ、シクワット内での権力闘争にも巻き込まれた状態になる。さて、主人公達一行の運命や如何に!?
 
朝日ソノラマ文庫「二等海士物語」 (吉岡 平:著)
「二士」三部作の三つ目。この物語も、他と同じく、オタクな話がいろいろ入っていたり、キャラが登場する度に、俳優のだれそれに酷似している、とか書かれているのでかなり、げんなりさせてくれたが、基本的には、アフガンのテロの波及が日本にもやってきて、広島でテロが発生する、自衛隊所属の主人公達は、テロリストによって船底に仕掛けられた機雷を撤去するために出動する。。。という、今、アルカイダによって日本もテロの標的にされようとしている現在、実にタイムリーなネタの話かもしれない。
 
新潮文庫「燃えよ剣」(上)(下) (司馬 遼太郎:著)
新選組のトシちゃん、こと、土方歳三が主人公のお話。いや、なかなか面白かったです。喧嘩好きの戦術家・土方が、己に厳しく、他人にも厳しく、妙にかわいらしい所もあるよーな彼が、新選組を強くする事だけを考え、厳しく実践してゆく姿をキレよく描いている。
 
朝日ソノラマ「ARIEL(エリアル)[20]」(笹本 祐一:著)
最終巻です。最後はうちゅー人との闘いもなくひたすら国内調整をする岸田博士の奮闘、で、やるつもりならかかってこんかい的にSCEBEIをエリアルVS米軍の戦いの場として覚悟し避難を行ったりするが。はてさて。しかし長かったなぁ。取り敢えず、おつかれ様って感じ。
 
中央公論社「聖刻群龍伝 龍攘の刻1」(千葉 暁:著)
母親違いの弟コラムを擁する王弟派の「反乱」を制し、最も信頼を寄せていたローエンを自らの手で討ったデュマシオンは、イシュカークをまとめ、周辺国との≪ラグーン首長国連合≫をまとめ、その都をイシュカロンからミカエラ、改め、アマルーナとし、斬新な宮廷の着工を開始し、祝賀会を開催する。政治的な話が展開される訳だ。サイガ党のエアリエルはデュマシオンに正妻にと言われるが、恋愛に疎いのか怖いのか遠慮があるのか自分を男のように思ってしまっているのかイマイチ積極的になれない彼女は側室になる事にしつつ、自身、デュマシオンの護衛のつもりのようだが、彼女の戦いもスタートする。妙にモテるデュマシオンは天然なのと鈍感さ、恋愛についてには優柔不断、という事でそっちの話も展開する訳だが、やっと訪れそうな平和な時もそんなに続かないのか、"蛮人王"ガイザス・ドライアーンが復活!暴れに暴れて暴れまくる!!何の縛りもなく欲望のままに突きすすみ、徐々に力を付けていく。さぁ、"龍の王"となるのは果たして!?
 
光文社文庫「オレンジの壺」(上)(下)(宮本 輝:著)
主人公は、田沼佐和子、25歳、一ヶ月前に離婚、夫から「お前には、どこも悪いところはない。だけど、いいところもぜんぜんないんだ。女としての魅力も、人間としての味わいも、まったく皆無だ」というひでぇ捨て台詞を言われた、平凡でごく普通の女性。さて、これからどうするか?って事で、父親が会社の社長をしていて裕福なためか多少おっとり感のある彼女だが、多少強引な気のある父親から、商売をしてみたらどうか?と持ち掛けられ、小切手を手渡される。しばらく後に、祖父が死んだ時に彼女宛に遺された日記を読もうという気になる。その日記を元にして物語がリスタートする。この日記を読むに従って、彼女の前に、若い生身の祖父が生き生きとよみがえってくる。謎、戦争、人の生き様、恋愛、等々、その展開にはいろいろ楽しませてくれつつぐいぐい引き込まれる。なかなか面白かったです。
 
ファミ通文庫「真・無責任艦長タイラー外伝 ラヴ アンド ウォー」(上)(吉岡 平:著)
外伝というよりは、番外編という感じだけど、まず、挿絵が何となく、嫌。次に、ユリコ・スターってキャラがどんどんサイアクになって行く感じがして、嫌。例えれば、カテジナ化みたいな。(by Vガンダム) バルサロームってこんなジジィなキャラだったっけ?ってな訳で嫌。しかしまだなおもタイラーをやる必然性があるのか不明だが、まぁ、コミック版の絡みもあるんだろうが、もういい加減、別のシリーズに力を注ぐとか、何かした方がいいんじゃないか?って思うんだが。
 
第130回芥川賞・直木賞 2004.01.15
【芥川賞】
  綿矢りさ「蹴りたい背中」(文芸秋号、河出書房新社刊)
  金原ひとみ「蛇にピアス」(すばる03年11月号、集英社刊)
【直木賞】
  京極夏彦「後巷説百物語」(角川書店)
  江國香織「号泣する準備はできていた」(新潮社)
 
集英社「KLAN アリョーシャ特別編」(白川 晶:著)
ロシア人・ベアクラン(熊の血族)のアレクセイ・ニコライヴィッチ・カザノフ、愛称アリョーシャ、が小さい頃の、リンフォード伯爵とのヤヲイ?な生活をしてる時の話。リンフォード伯爵との会話はおそらく英語だろうが、何故か、アリョーシャの言葉は関西弁になっているのが不気味である。関西風イングリッシュか?どんなんやねん。で、リンフォード伯爵とのイチャイチャと、ヴェスナって謎の女性キャラとの初恋話と、暗殺者なアリョーシャが始めて熊に変化して戦うってクダリの補完説明的物語。
まぁ別に面白いとも何とも思わなかった。
 
集英社文庫「すべて辛抱」(上)(下)(半村 良:著)
江戸時代も後半も過ぎた頃。鹿沼の地に、妙粋という僧が現れて住み着き、そのうちに寺子屋を開く。弥三郎の後家およしが我が子・亥吉と、一緒に育てている捨て子だった千造に、読み書きを教えて欲しいと願ったのが最初だった。貧しい暮らしを余儀なくされていたおよしは、亥吉を江戸に行かせて普通に生きて欲しかったのだ。亥吉と千造は江戸に行く事が出来、しぶとく、成功しても万事辛抱しながら慎重に生きていく。そしてラストは千造が病気で死に、半身となってしまった亥吉は静かに残りの生を。という故・半村氏の最後の作品。小説=エンターテインメントと言い切った半村氏が最後に自らの生と死を書き綴った作品のように見える。これが本当に最後だ。本屋から半村氏の本がどんどん無くなってゆく。
「俺なんかが生きたことが、人に覚えていられてたまるかって言うんだ。生きてるうちはしょうがないが、死んだらすぐに忘れられたいね。覚えていられるほどのことをした人間じゃねえものな」亥吉の言葉として書かれているが、勿論、著者自身の声だ。と、"弟子"の清水義範氏は語っている。気っぷの良い小粋な江戸っ子、を地で通したって感じ?いや、でも楽しかった。私は文庫本しか買ってないので、今度はレギュラーサイズのものを探してみようかと思う。まだまだあるはずだ。しかし、こういった小説こそ、電子情報化をして永久にこの世に残しておきたいものだと思うが、半村氏にとっては、余計なお世話なのかもしれない。最後にこう言っているではないか。「あとは次の元気者が来るのを待つだけなのだ」と。
 
ゲーム
アニメ
コミック
小 説
 〜2003
  2004
  2005
  2006
  2007
  2008
  2009
  2010
  2011
  2012
スポーツ
ブログ
パソ遊び
政治ネタ
 
(株)エンターブレイン「ファミ通文庫」
集英社「スーパーダッシュ文庫」
朝日ソノラマ文庫
富士見書房
中央公論新社
光文社
新潮社
 
お問い合わせ 
本サイトはリンクフリーです
リンクバナー
(C)Copyright 1999-2015. By AFsoft All Rights Reserved.