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FireMonkey(FMX)アプリケーション 2015/03/23 |
Delphiでアプリケーションを新規作成する場合、前頁で記載したように、従来のVCLを利用したアプリケーション開発の他、「FireMonkey」を利用したアプリケーション開発を行う事が出来ます。これを使う事により、同じプログラムコードで MacOS X用のアプリケーションも作成する事が出来ます。Delphi XE4 Professional では別売オプションですが、モバイル開発環境を導入することにより、iOS用アプリケーションも作成できるようです。つまり、Apple社の iPhone や iPad 用のアプリケーションが作成出来るという事です。なお、当方はこのモバイル開発環境を導入していませんので、これについての記載は出来ません。
メニュー「ファイル」→「新規作成」→「FireMonkey デスクトップアプリケーション - Delphi」を実行します。
FireMonkey(FMX)は、VCLと互換性はありませんが、共有ライブラリを利用したり、VCLからFMXへの移行の手法についてはヘルプに記載があるようですが、画面デザインについてはFMXで1から作成した方が良いようですし、プログラムコードはある程度はそのまま可能だとしても1つずつチェックは必要な感じはします。
FireMonkey(FMX)では、高度なグラフィックス機能、アニメーション機能、スタイリング機能、があるのだそうです。特に、3Dな機能もあるようで、Windows動作時は DirectXで駆動されるようで、動作環境は下記との事(ヘルプより抜粋)。
Windows の要件
GPU は Pixel Shader 2.0(DirectX 9.0 の一部)をサポートする必要があります。この機能は各ベンダの次の製品から導入されました。
・ATI(現 AMD 社)Radeon 9500-X600シリーズ(2002 年発売)。
・Intel GMA 900(2004 年発売)。
・NVIDIA GeForce FX(または GeForce 5)シリーズ(2003 年発売)。
仮想マシンで実行するときは、ホストの GPU にアクセスできることが必要です。このような機能は、次の仮想化製品でサポートされています。
・VMware Workstation 7
・VMware Player 3
・VMware Fusion 3
Windows XP(SP2 または SP3)または以降の Windows OS が必要です(32 ビット、64 ビット両方)。64ビットアプリケーションでは、64 ビット Windows が必要です。Remote Desktop Protocol(リモート デスクトップ プロトコル、RDP)を通じて実行するときは、Windows Vista 以降が必要です(XP では、RDP 経由では GPU を完全にはサポートしていないため)。
Mac OS X の要件
お使いの Mac で以下の OS のいずれかが稼働している場合は、Mac に正規の GPU が搭載されています。
・OS X 10.7 Lion
・OS X 10.8 Mountain Lion
iOS の要件
iOS アプリケーションを iOS シミュレータ(Mac 上)または iOS デバイスで実行するには、iOS デバイスを Mac に接続する必要があります。以下のデバイスがサポートされています。
・iPod Touch、iPhone、iPad
・iOS 5.1 以降 |
取りあえず、やってみます。
新規作成するとまず下記画面が表示されますので
・HD FireMonkey アプリケーション
を選択してみます。
↓
このモードでは、ビューポートを使用しない限りは、3D関連のコンポーネントは配置しても表示されません。また逆に、
・3D FireMonkey アプリケーション
を選択すると、レイヤーを使用しない限り、2D関連のコンポーネントは配置しても表示されません。ぱっと見た感じは、双方の違いは感じられませんがコンポーネントを配置するとすぐに分かると思います。
DelphiXE3 で見てきたように、VCL と FireMonkey(FMX) では使用出来るコンポーネントの違いがありますし、同じように見えてもプロパティが異なっていたり扱いが異なる場合もあります。このあたりは慣れる以外にないと思います。ファイルサイズも、VCL よりも FireMonkey(FMX) のほうがかなり大きくなります。
VCLでは、Windowsアプリケーションしか作成出来ませんが、FireMonkey(FMX)を利用すると、MacOSXアプリケーションも作成する事が出来ますし、モバイル開発環境があれば、iOSアプリケーションも作成出来ます。DelphiXE5以降では、Androidアプリケーションも作成出来るようになります。
また、VCLでグラフィック関連のアプリケーションを作成する場合、やはり基本は WindowsGDI となってしまい、WindowsVista以降で動作させると遅くなってしまうやもしれません。もちろん、GDI+ や Direct2D を使う事も可能ですが、それ専用のプログラミングが必要となり、それはそれで大変です。FireMonkey(FMX) では、標準状態で、GDI/GDI+/Direct2D を自動切換で画面表示/印刷してくれるようですし、VCLで Direct2D で描画させるプログラムよりも FMX で普通に描画させたプログラムの方が高速に描画されている感じです。また、FMX では 画像のエフェクトやアニメーションの機能も標準でコンポーネントの配置で実現できます。
勿論、VCLで使えた技法や手法が FMX では使えない、という場合もあります。感触的にも 違う! って思う事もよくあります。Delphiのバージョンアップで、ごそっと大きく変化するって事もあります。しかし、それだけ将来の可能性を秘めている、と言えなくもないです。
勿論、VCLとFMX、メリットとデメリットがありますので、それを踏まえた上で、有効活用されると良いのではないかと思います。
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