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【Jw_cad 外部変形】1点指示をして作図(4)
前回の続きです。図形の作図のラストは、ソリッド図形データの作図です。バッチファイルは前回と同じく「1点指示・メモ帳起動.bat」をそのまま使います。
 
まずはソリッド図形の色を指定しますが、ソリッド図形の色は、通常の線色で作図するパターンと、任意色で作図するパターンがあります。通常の線色で作図すると「メニュー→設定→基本設定」の「色・画面」頁の設定に依存する事になります。
「lc」 線色設定
 書式:lc○
    線色○で作図します
 書式:lc10 col
    任意色 col で作図します
    col:赤(0〜255)+緑(0〜255)×256+青(0〜255)×65536
ソリッド図形には
 ・線形ソリッド(※塗り潰しではありません)
 ・三角形ソリッド
 ・四角形ソリッド
 ・円ソリッド
 ・円周ソリッド(※塗り潰しではありません)
 ・円環ソリッド(同一扁平率タイプ、同一幅タイプ)
があります。
 
「sl」 線形ソリッド図形
 書式:sl x1 y1 x2 y2
    x1,y1:開始点座標
    x2,y2:終了点座標
三角形ソリッド図形
 書式:sl x1 y1 x2 y2 x3 y3
    x1,y1:第1点座標
    x2,y2:第2点座標
    x3,y3:第3点座標
    第1点→第2点→第3点
    →第1点と結びます
四角形ソリッド図形
 書式:sl x1 y1 x2 y2 x3 y3 x4 y4
    x1,y1:第1点座標
    x2,y2:第2点座標
    x3,y3:第3点座標
    x4,y4:第4点座標
    第1点→第2点→第3点→第4点
    →第1点と結びます
 
Jw_cad を起動し、「メニュー→その他→外部変形」→「1点指示・メモ帳起動.bat」を選択・実行します。

「ファイル選択」画面でフォルダ「Gapp」を指定し
「1点指示・メモ帳起動.bat」を指定

「配置点を指示して下さい。(L)free (R)Read」
(画面上部に表示されます)

コマンドプロンプト画面が表示されてメモ帳が起動されます。冒頭の「hq」を消し、作図する内容を記述します。任意色で赤色(255)・長さ5000の水平線の線形ソリッドを作図してみます。
hk 0
hs 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 1
hzs 1189 841
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1 1
hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5
hn 43517.7641653905 -25855.7427258806 43517.7641653905 -25855.7427258806
lg0
ly0
lc2
lt1
cn10
cn"$<MS ゴシック>
#
lc10 255
sl 0 0 5000 0
メモ帳を終了&上書き保存し、Jw_cad に戻って作図が行われている事を確認して下さい。

上記と同様に操作し、配置点の指示で水平線の右端を拾い、
lc10 65280
sl 0 0 5000 0 2500 3000
と記述します。すると、任意色で緑色(255×256=65280)の三角形ソリッドが作図されます。

上記と同様に操作し、配置点の指示で三角形の右端を拾い、
lc10 16711680
sl 0 0 6000 0 4000 -2500 2000 -2000
と記述します。すると、任意色で青色(255×65536=16711680)の四角形ソリッドが作図されます。四角形=長方形ではなく、4つの頂点を持つ図形という事です。

 
 
次に円ソリッド図形の作図を行ってみます。
「sc」 円ソリッド図形
 書式:sc x y r h ka sa da flag
    x,y:中心点座標
    r :半径
    h :偏平率(円状態は「1」)
    ka :傾き角度[rad]
    sa :開始角度[rad]
    da :円弧角度[rad]
    flag:円「100」、弓形「5」
      扇形「0」、円外側「-1」
円弧・楕円弧と異なり、角度値は[°]ではなく[rad]ですので注意して下さい。(α[°]=α/180*π[rad])また、終了角度ではなく円弧角度ですのでこちらも注意して下さい。
 
上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 128
sc 0 0 4000 1 0 0 6.28 100
と記述します。すると、任意色で濃赤色(128)の円ソリッドが作図されます。円弧角度は全円2πで、円周率をここでは簡略して3.14とし、6.28と指定しています。プログラムを作る際は精度良くPi値を扱って下さい。円弧角度の「0」指定は出来ません。(※円ソリッドの場合は0以外のどんな数値でも全円になるようですがそれをアテにしない方が良いと思われます)

 
上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 32768
sc 0 0 5000 1 0 0 1.57 5
と記述します。すると、任意色で濃緑色(128×256=32768)の弓形ソリッドが作図されます。円弧角度は90°=1/2π=0.5×3.14=1.57と指定しています。

 
上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 8388608
sc 0 0 6000 1 0 0 0.785 0
と記述します。すると、任意色で濃青色(128×65536=8388608)の扇形ソリッドが作図されます。円弧角度は45°=1/4π=0.25×3.14=0.785と指定しています。

 
上記と同様に操作し、配置点は扇形ソリッドの中心点を指示し、
lc10 65535
sc 0 0 6000 1 0 0 0.785 -1
と記述します。すると、任意色で黄色(255+255×256=65535)の円外側ソリッドが作図されます。円外側ソリッドの円弧角度の最大は90°(1/2π)までですので注意が必要です。

 
 
次に円周ソリッド図形の作図を行ってみます。
「se」 円周ソリッド図形
 書式:se x y r h ka sa da flag
    x,y:中心点座標
    r :半径
    h :偏平率(円状態は「1」)
    ka :傾き角度[rad]
    sa :開始角度[rad]
    da :円弧角度[rad]
    flag:円「100」、円弧「0」
こちらも円ソリッド同様、円弧・楕円弧と異なり、角度値は[°]ではなく[rad]で、終了角度ではなく円弧角度ですので注意して下さい。
 
上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 16711935
se 0 0 4000 1 0 0 6.28 100
と記述します。すると、任意色で紫色(255+255×65536=16711935)の円周ソリッド(全円)が作図されます。(※円ソリッド同様、0以外のどんな数値でも全円になるようですがそれをアテにしない方が良いと思われます)

上記と同様に操作し、配置点指示で円周ソリッドの中心点を指示し、
lc10 16776960
se 0 0 5000 1 0 0 3.14 0
と記述します。すると、任意色で水色(255×256+255×65536=16776960)の円周ソリッド(円弧)が作図されます。

 
 
次に円環ソリッド図形の作図を行ってみます。
「so」 円環ソリッド図形(同一扁平率タイプ)
 書式:se x y r h ka sa da ri
    x,y:中心点座標
    r :半径
    h :偏平率(円状態は「1」)
    ka :傾き角度[rad]
    sa :開始角度[rad]
    da :円弧角度[rad]
    ri :内円半径

「sg」 円環ソリッド図形(同一幅タイプ)
 書式:se x y r h ka sa da ri
    x,y:中心点座標
    r :半径
    h :偏平率(円状態は「1」)
    ka :傾き角度[rad]
    sa :開始角度[rad]
    da :円弧角度[rad]
    ri :内円半径
こちらも円ソリッド・円周ソリッド同様、円弧・楕円弧と異なり、角度値は[°]ではなく[rad]で、終了角度ではなく円弧角度ですので注意して下さい。
同一扁平率タイプ・同一幅タイプは楕円の場合に違いが出てきます。内円側の偏平率が外円側と同じになるというパターンと、外円と内円で実際に塗り潰される部分の長軸部と短軸部の長さが同じになるというパターン、です。
 
上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 32896
so 0 0 8000 0.3 0 0 6.28 4000
と記述します。すると、任意色で円環ソリッド(同一扁平率タイプ)が作図されます。

上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 32896
sg 0 0 8000 0.3 0 0 6.28 6500
と記述します。すると、任意色で円環ソリッド(同一幅タイプ)が作図されます。

一部分カットしてバームクーヘン状態のような図形を作図したい場合は、円弧角度を指定します。上記と同様に操作し、配置点を指示し、
lc10 64
so 0 0 8000 1 0 0.2 1.57 4000
と記述します。

 
 
以上で、データ作図するパターンとしては終了です。
 
ここまで触れていませんでしたが、Jw_cad側で軸角が設定されている場合でもそれを無視して軸角0°のような状態で作図されます。軸角を反映させた作図を行いたい場合は、
「hk」 軸角の書き込み
 書式:hk a
    a:軸角[°]
で書き出される軸角値を外部変形プログラムで読み取って、作図する際に図形の回転処理を行う必要があります。回転処理は、「CAD作ろ! 要素の複写と移動 回転」のような計算を行います。
 
 
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